最近ニュースで「集団免疫」って言葉をよく聞きますよね!
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、ヨーロッパではスウェーデンが「集団免疫」戦略をとっていると言われていて、その動向に世界中が注目しています。
新型新型コロナウイルス感染症に対する「集団免疫」については、色んな意見があり、どちらが正しいのか分からない人も多いと思います。
今回は、「そもそも集団免疫ってなに?」、「集団免疫がニュースに話題になってるのはどうして?」と思われている方のために、集団免疫の考え方や論点について簡単にご紹介できたらと思います!
こんにちは!
健康習慣アドバイザーのいさむです!
はじめての方は、こちらもどうぞ!
本日の目次はこちらです!
そもそも「集団免疫」とは??
「集団免疫」とは、ある感染症に対して集団の大部分が免疫を持っている際に生じる間接的な保護作用のことです。
ある集団において免疫を持っている人の割合が高ければ高いほど、免疫を持たない人が感染者と接触する可能性は低くなるので、多数の人々が免疫を持っている集団では感染の連鎖が断ち切られる可能性が高く、病気の拡大は収まるか緩やかなものとなっていきます。
出典:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/集団免疫
上の図は青い人が免疫を持っていない人、黄色い人が免疫を持っている人、赤い人が感染者を表しています。
初期は多くの人が免疫を持っていないため、数人から一気に感染が拡大してしまいます。
ですが、感染症から回復する人が増えるにつれて免疫を持つ人も同数増えるので、後期には感染者と免疫を持たない人が直接接触する機会が減っていきます。
これが「集団免疫」のメカニズムです。
個人が免疫を獲得する方法には、①感染症から回復する、もしくは②予防接種の2種類がありますよね!
予防接種を受ける意義というのは、自分の身を守るだけでなく、「社会全体」を守ることにも繋がっていきます。
2019年から中年男性の麻疹の感染拡大を防ぐため、ワクチンの無料接種が始まりましたが、これは妊婦さんを守るためでもありました。
余談ですが、妊娠初期の女性が風疹にかかると、お腹の中の赤ちゃんが風疹ウイルスに感染してしまい、難聴、心疾患、白内障、緑内障、精神や身体の発達の遅れなどの障がいをもった赤ちゃんが生まれる頻度が高くなります。(先天性風疹症候群)
感染症対策は、予防接種を含め、「自分はかからないから大丈夫」ではなくて、「社会の一員としてやるべき事」という認識が重要なんだと感じます。
過去にも「集団免疫」の獲得によって収束した感染症がある
1977年に根絶された「天然痘」は、予防接種を使った集団免疫の獲得によって根絶できたとされています。
また、約100年前に世界中で大流行した「スペイン風邪」についても同様です。
とはいっても、スペイン風邪が流行した当時は有効なワクチンもなく、そもそもウイルスという存在すら認知されていない状況だったので、日本中のほとんどの人が感染し、抗体ができていく中で自然と収束していったと言われています。
今回の新型コロナウイルスもスペイン風邪のように世界中の人が感染しなければ収束することはないのでしょうか?
今、「集団免疫」が話題になっているのはなぜ??
感染症によって異なりますが、集団免疫を獲得するためには、人口の約40~60%の方が免疫を持っている必要があると言われています。
新型コロナウイルスにおいては、現在、ワクチンがまだ完成していないので、免疫を獲得するためには感染するしかありません。
スウェーデンは、ロックダウン(経済封鎖)を行わなかったので、「集団免疫を獲得するまでに多数の死者が出る!」ということで批判されることがありました。
ですが、日本ではロックダウンをしても感染拡大を封じ込めることはできませんでした。
経済活動と感染拡大を両立するためには、長期的に緩やかに集団免疫を獲得することが最も現実的です。
「既に日本では集団免疫が獲得されている」という意見もあり、どの情報が正しいのかと混乱してしまう方も多いと思います。
確かに、日本全体で「集団免疫」を獲得したかどうかというのは、とても気になりますよね。
ですが、大事なことは、まず自分や身の回りの家族が感染しないように手洗い、換気、消毒、三密を避けるなどの予防策を徹底しているかどうかではないでしょうか?
情報は情報として受け取った上で、自分のできること、コントロールできることに目を向けてみることが何においても大事だと僕は思います!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました✨
(参考サイト)